東大大学院工学系研究科の記録

2018年より東大大学院工学系研究科に所属

東大大学院工学系研究科の受験勉強 ~物理~

物理は、4問中2問選ぶ形式で、「力学+解析力学」、「電磁気学」、「熱力学+統計力学」、「量子力学」です。

 

ブログ主のnauは、「力学+解析力学」、「熱力学+統計力学」を対策し、「電磁気学」も少しだけ対策しました。

本番の結果は、

「力学+解析力学」➡完答

電磁気学」➡捨てた

「熱力学+統計力学」➡完答

 

①対策の進め方

マセマのキャンパスゼミシリーズを読んで演習➡過去問➡足りない分野を『演習 大学入試演習問題 物理』を演習

というのがおすすめです。

 

②マセマのキャンパスゼミの進め方

 教科書編と、演習編の2冊組みです。

 教科書編を流し読み➡演習編をゴリゴリ読みながら適宜教科書編を読む➡演習が1周終わったら過去問へ➡足りないと思った部分はキャンパスゼミや『演習 大学院入試問題 物理』をやる

 というのがいいと思います。

 とにかく、多少あやふやでも、ガンガン進めるのが大事です。

 

「力学+解析力学」対策

 キャンパスゼミと『演習 大学院入試問題 物理』でカバー率は9割くらいあると思います。

 解析力学が出た時はかなり難しいことを覚悟すべきですが、慣性モーメントを求めるだけなど簡単なことも多いです。

 

「熱力学+統計力学」対策

 だいたいの年は、熱力の熱関係式関連なのですが、たまに熱統計力学統計力学が出ます。その場合かなり難しいです。

 ブログ主のnauが受けた年は、熱関係式の分野だったので助かりました。熱統計力学統計力学は勉強してみましたがゼンゼン消化できませんでした。

 『大学演習 熱学・統計力学』という通称「久保熱学」という本がカバー率ホボ100%だと思うのですが。かなり難しいです。ですが、熱力学関係式が出た時はこの本をやっていると、カモにできるので、強くお勧めします。

 ブログ主のnauは、久保熱学のおかげで、熱力学関係式が出た場合の熱力学はカモにできました。

 

電磁気学の対策

 マセマのキャンパスゼミを流し読みして、過去問だけ見てました。というのも、年によっては大学入試レベルのものすごく簡単な問題が出ることがあるからです。

 もちろん、難しい年も多いです。

 ちゃんとした対策をしていない科目なので、ブログ主のnauは何も言えません。

 

量子力学の対策

 井戸型ポテンシャルというのが出るらしい。というだけしか把握しておらず、ほぼ対策してません。分からないです。

東大大学院工学系研究科の受験勉強 ~数学~

 数学の科目は、6科目あり、このうち2~3科目を選ぶ形式です。

 常微分方程式微積分(+たまに偏微分)」、「線形代数」、「複素解析」、「ベクトル解析」、「フーリエ変換ラプラス変換」、「確率」です。

 ちなみに、過去問は10年分程度が公開されてますし、非公式でしょうが、解答もネットで販売されています。

 このネットで販売されている解答は、絶対に手に入れて欲しいです。解答解説も素晴らしいですが、各年度ごとの難易度やコメントなどで、「どの問題を解けばいいのか」が分かるからです。

 

 ブログ主のnauは、常微分方程式微積分(+たまに偏微分)」、「線形代数」、「フーリエ変換ラプラス変換」、「確率」を対策しました。

 本番の結果としては、

 「常微分方程式微積分(+たまに偏微分)」➡部分点のみで爆死(3割くらい)

 「線形代数」➡部分点のみで爆死(3割くらい)

 「フーリエ変換ラプラス変換」➡捨てた

 「確率」➡完答

 

①過去問の解答について

 非公式だと思うのですが、ネットで数学の解答が販売されています。

東大院 工学系研究科 数学対策・解答

 こちらを購入することを強く推奨します。

 解答解説が分かりやすく、なおかつ、各年の問題構成から、どの科目を選択するとよいかが書いています。

 1つだけ注意があるのですが、「合格点は75%だろう」などと書いてますが、明らかに高すぎると思いますw

 合格者平均が、6割あるかなーくらいで、5割でも普通だと思います。

 ただ、物凄く簡単な年があるのも事実で、その場合は、7割くらいが合格者平均とかもありうる話です。

 

②対策の進め方1 マセマ編

 マセマの『大学数学キャンパスゼミ』シリーズをまず読んでみることをお勧めします。

 このシリーズは、教科書と演習で2冊組で各分野売っていますが。

 「教科書を流し読み」→「演習をゴリゴリといて(最初は解くより解答を理解することになると思います)、必要な時に教科書に戻って調べる」➡「演習を1周終わったら、過去問」

 というやり方をお勧めします。

 演習を1周した時点で、さっさと過去問を見てください。過去問を見ると、「演習問題のこの問題はいらないな」という見切りができます。この見切りにより、かなり勉強時間が変わります。不要な問題はバンバン削ってください!

 理論とかバカリ勉強してしまうと、実際の計算問題を演習する時間が無くなってしまいます!

 

③対策の進め方2 過去問編

 ネットで販売している過去問解説が優秀なので、それを読み進めていけばいいと思います。

 

④「確率」対策

 第六問の確率は、かなり対策しやすいとブログ主のnauは思いました。

 元々、大学入試でも確率問題が大得意だったのもあるかもしれませんが、簡単な問題が出やすい分野だとも思います。ただ、物凄く難しい問題が出ることもあります。

 元々確率が得意な人にはおすすめの分野です。

 過去問だけでも対策可能ですが、マセマの『統計学』(統計力学ではありません)を一読しておくことをお勧めします。

 

フーリエ変換ラプラス変換」対策

 ラプラス変換が特に簡単な時が多いです。フーリエ変換もそれなりに簡単な時が多いです。

 もちろん、大変難しい年もあるので見極めが大切です。

 ちなみに、「フーリエラプラスが隔年で交互に出てるのではないか?」と思うかもしれませんが、僕が受けた年は、なんと、フーリエが2年連続で出されてしまいました。ラプラス変換を重点的に鍛えていた僕は爆死しました。

 院試の勉強期間が2カ月しか無かったため、リスク承知でしたが、これはメンタルに来ました。

 フーリエラプラス、どちらが来ても対応できるようにするべきです。

 

常微分方程式微積分(+たまに偏微分)」対策

 微分は、かなり典型問題が出ます!

 マセマのキャンパスゼミだけではやや足りないかも?くらいの難易度です。過去問を見た限りでのマセマのキャンパスゼミの常微分のカバー率は8割程度だったと思います。不安な人は『演習 大学院入試問題 数学』までやるといいと思います。

 微積は過去問しか解いておらずホボ対策せずに受けたのですが、時間的に余裕があるなら、マセマのキャンパスゼミをやっておくべきだったと思います。微積の問題は、難易度は「やや易しい~非常に難」までバラつきがあるので、対策がしにくかったです。

 偏微分は出題頻度が低いため対策しませんでした。出てしまったら、他の科目を選択するつもりでした。

  ちなみにブログ主のnauは、本番の常微分方程式が典型問題だったと思われるのに、解けずに泣きそうになりました。

線形代数」の対策

 マセマのキャンパスゼミと過去問だけやったのですが。難易度の差が大きく、対策しにくい科目でした。

 しかし、線形代数は数学自体の基礎であり、線形代数をマッタクやらないというのは考えにくいでしょう。他の分野でも、線形代数の知識が問われうるからです。

 マセマのキャンパスゼミだと、過去問のカバー率は6割程度でしょうか。もう一冊『演習 大学院入試問題 数学』くらいやれば、8割くらいはカバーできていたかと思います。

 本番でも線形代数を選択したのですが、ゼンゼン分からず部分点だけで爆死。

 しかし、マセマ以上やるとなると、入試対策期間が2カ月しかなかったブログ主のnauにとっては厳しかったので、仕方なかったかと思います。

 

⑧その他の科目

 「複素解析」、「ベクトル解析」はホボ対策しなかったのですが。一応マセマのキャンパスゼミだけは流し読みしていました。

 過去問を見ると、物凄く簡単な年ならば、ホボ知識なくても解けることもあったため、難しい年の僅かな保険にはなったと思います。

 本番では生半可な知識では解けそうではなかったのでスルーしましたが、この2科目は簡単な年は本当に簡単な問題が出うる教科なので、対策してもよかったかもしれません。

東大大学院工学系研究科の受験勉強 ~TOEFL ITP~

※注 ブログ主のnauが大学院入試のTOEFL ITPテストの対策のやり方を調べた時に一番参考になったのが、東大院試対策勉強法-受験までの勉強スケジュール【東大院試お悩み相談室】 - 東大のケーキ一切れ分。というサイト様です。こちらのサイト様のTOEFL対策を参考にされるのが一番いいと思います。

 

TOEFL ITPの構成

第一問 リスニング

第二問 文法

第三問 リーディング

の構成となっています。

 

②対策の進め方

 まずこれを強調したいのですが、

 文法から最初に対策することを強くお勧めします!

 文法は、僅かな勉強時間で満点近く伸びます。

 英語での目標点は550点(667点満点)くらいでしょうが、その大半を、文法とリーディングで稼ぐと思います。

 具体的には、文法9割、リーディング7~8割、リスニング5~6割でしょうか。

 つまり、文法で稼ぎまくって、リーディングで押さえて、リスニングはある程度。という対策になると思います。

 リーディングは、単語力などで7~8割程度までは1,2カ月で上げることは可能です。

 リスニングについては、正直分かりません。本番まで結構な時間をリスニングに注いだのですが、聞こえるようにならず、本番でもホボ聞き取り自体ができておらずさんざんでした。

  

③文法の対策法

 まず最初に強調したいのですが、

 TOEFL ITPの文法問題のみに通じる、チート的なテクニックがある!」

 ということです。

 そのチートのテクニックを紹介しているのが、『全問正解するTOEFL ITP TEST 文法問題対策』という本です。

 この本を最初にやることを強くお勧めします。

 

④リーディングの対策

 リーディング対策のやり方は、僕は確立できませんでした。ですので、以下は一般論とブログ主のnauがやった対策を紹介させていただきます。

 

 一般論として、TOEFLテスト英単語3800』という本のランク1~3を暗記することが推奨されています。というのも、リーディングセクションの25%が単語の意味の問題だからです。ブログ主のnauも、ランク1~3を10周ほどしました。

 

 ブログ主nauが他にやったことは、『TOEFL ITPテスト リーディング スピードマスター』という問題集を時間を測って解きました。

 最初は単語などがあやふやだったり、試験形式に慣れてないので、6割ほどでしたが。段々と形式になれたり、単語を覚えたりしたりで、7~8割程度はとれるようになりました。

 

⑤リスニング対策

 ブログ主のnauは、リスニングに英語の勉強時間の7割くらいを突っ込んだのですが、結局リスニングは対策は不完全なまま本番を迎えました。

 『TOEFL ITPテスト リスニング完全攻略』という分厚いテキストを何周もやったのですが、ゼンゼン聞こえるようになりませんでした。

 これは、テキストが悪いのではなく、「リスニングができるようになるためには時間をかけて、長期間で耳を養っていく必要がある」からでしょう。

 たった2カ月、週4日程度、1日3時間くらいの勉強では伸びませんでした。

 本番でも、ほぼほぼリスニングできませんでした。

 ただ、「対策しないのはNG」です。なぜなら、『大抵の選択肢は4つ中、2本はちょっとでも聞き取れれば切れる選択肢』であり、『僅かでも聞こえれば、確率50%くらいには絞り込める』ことが多いからです。完全に聞こえなくても、「確率50%」に持ち込めれば「確率25%」よりかなりマシです。

東大大学院工学系研究科の受験勉強 ~受験科目の概論~

 

 

3点ほど、注意事項があります

※1 ブログ主のnauは、8月の受験の前の5月くらいまで働いていたため、受験勉強は2カ月程度しかできていません。そのためゴリゴリと時間をかけた正攻法の勉強ではない恐れがあります。

※2 ブログ主のnauは、理数系の学部出身ではないため、数学や物理などホボ全て独学で受かりました。ですので、理数系大学出身者からみたら誤った方法で勉強している可能性があります

※3 専攻によって、「行きたい研究室に行けるかどうかの条件」はマッタク異なります。大学院合格ギリギリの点数でも行ける研究室もあれば、枠を争って高得点の人が入れるという研究室もあります不本意な研究室に行く可能性もあるということです。

 

①専攻と科目数

 東大大学院工学系研究科には16個の専攻があり。それぞれ試験形式が異なります。

 しかし、いずれにしても、「外国語+専門科目(無しのところもある)+一般教養科目(無しのところもある)+その他」という構成です。

 

②英語の勉強法

 TOEFLを受験とありますが。

 TOEFLには、TOEFL ITPとTOEFL iBTという2種類があり。個人的にはTOEFL ITPをお勧めします

 「各学校で行うITPというペーパーテスト」か、「TOEFLの団体が用意している、留学用のIBTというテスト」

 の2つがあります。

 ITPは受験本番一発勝負ですが、対策すればかなり簡単に点数が上がります。一方、IBTは何度でも受けられますが

 ITPは、受験当日の1回しか受けられずリスキーに感じるため、IBTの方がいいじゃないか。

 と感じる人もいると思います。実際ブログ主もそう思いました。

 しかし、英語以外の科目も勉強しなきゃいけないため、英語で沼のように時間を突っ込むのは大変です。

 試験半年前でIBTの点数がそれなりに確保できるならIBTもいいかもしれませんが、試験勉強が切羽詰まった残り数か月の状況ではITPの方が簡単に点数が上がっておすすめです。

 

一般教養科目

 専攻によって受けられる一般教養科目は違います。

 無しのところが多いですが、数学だけ課すところや、数学と物理を課すところ、化学を課すところなどあります。

 ブログ主のnauは数学と物理を受けました。

 

 数学は、6問中2~3問選ぶ形式で「常微分方程式微積分(+たまに偏微分)」、「線形代数」、「複素解析」、「ベクトル解析」、「フーリエ変換ラプラス変換」、「確率」です。

 物理は、4問中2問選ぶ形式で、「力学+解析力学」、「電磁気学」、「熱力学」、「量子力学」です。

 みて分かる通り、数学は最低2~3科目、物理は2科目だけ勉強して受けることも可能です。しかし、受験年ごとに、どの科目が簡単でどの科目が難しいかは予想できません!ですので、最低限だけでなく、1,2科目くらいはさらに保険を利かせておくか、時間があるなら全科目基礎的な勉強をしておくのもありうる戦略だと思います。

 基礎的な知識だけの典型問題が出ることも少なくないからです。

 ※ブログ主のnauは、数学は4科目、物理は2.5科目勉強してました。が、数学は3問解いて1問しか完答できず、残りは部分点。物理は2問とも完答というできでした。数学はあと1教科勉強した方がリスクが少なかったかもしれず、物理は選んだ分野がタマタマ簡単な年でした。

 

 数学は、マセマの『大学数学キャンパスゼミ』というシリーズで基礎的な概念の習得と演習を行い。あとは過去問(答えがネット上で販売されているので是非買いましょう!)を解きました。

 物理は、マセマの『大学物理キャンパスゼミ』というシリーズで基礎的な概念の習得と演習を行い、『演習大学院入試問題 物理』というシリーズを演習し。過去問を解きました。更に熱力学は『大学演習 熱学・統計力学』をやりました。

 

④専門科目の勉強法

 専攻ごとに違います。

 過去問は、「工学部プリントセンター」で手に入ります。また郵送も可能のようです。

 ちなみに、ブログ主のnauは、専門科目を一切勉強しませんでした

 専攻ごとに違うのでこの戦略は非推奨ですが。nauの受けた専攻では、『この専攻の専門科目は対策できない』と、研究室訪問をしたときに修士の学生の方から教えていただきました。

 ※nauの専攻の問題は対策が不可能という噂でしたが、他専攻の場合、専門科目が決め手になるところもあると思いますので、過去問を見て勉強してください!!!

 でも、ブログ主のnauの場合、過去問くらい見とくべきだったのでしょうが、試験勉強期間が2カ月しか無かったため、無勉強で受けました。

 

⑤その他

 ブログ主のnauの専攻では、研究内容のプレゼンと口頭試問がありました。

 nauは研究などしたことが無かったので、大学院に入ったらやりたいことをを発表しました。

 ※発表内容について、そのようなもので良いかを事前に事務に確認したところ許可を貰いました